【報告】<2/18-19(土-日)>GREENDAY2023 2日目

2023年2月18‐19日に Hokkaido youth sessions GREENDAY 2023を実施しました!サブタイトルは「せかいを拓く」とし、今年も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンライン上で開催しました。
オンライン開催ということもあり、札幌近郊だけでなく道東や本州など遠隔地からもご参加いただき、2日間でのべ77名が参加しました。

GREENDAY2023の概要や当日の様子を、分科会の写真と共にお届けします。
Hokkaido youth sessions GREENDAY 2023詳細はこちらから(公式Twitterアカウントへ飛びます)
1日目の報告レポートはこちらから

2日目

【朝ごはん企画】身近な野菜、身近な農業~普段食べている野菜へ目を向けてみよう~

ゲスト:小林卓也氏(はるきちオーガニックファーム代表)

 はるきちオーガニックファームの乾燥大根が入った味噌汁を飲みながらGREENDAY2日目がスタート。ごみをたい肥にして循環型で持続可能な農業を行う「有機農業」。地域資源の有効活用で目指すのはいい作物を食べて人が健康になることであり、有機農業はそのための手段だという。日本でもみどりの食料システム戦略で有機農地の拡大を目指すほか、札幌市でも生ごみ焼却からコンポスト化への移行でコスト削減と資源の有効活用を推進する動きがみられる。札幌市の人口が一人当たりに出す生ごみをすべて使ってコンポスト化すれば市内農地はたい肥に困らないようになるそうだ。ごみ問題×食(農業)で魅力がたくさんな有機農業を学ぶことができた。

【第三分科会セッション7】不平等と気候変動の関係を自分ごとで紐解こう!

ゲスト:小野りりあん氏 中村涼夏氏(気候活動家)

 化石燃料を利用して二酸化炭素を排出しているのは先進国、でもその影響を真っ先に受けるのは発展途上国。そんな気候変動における不平等、「気候正義」についてお話していただきました。そしてワークショップを通して自分のアイデンティティについて話し合い、身の回りにどんな不平等があるか、無意識に誰かを抑圧していなかったか考えることができました。行動力のあるお二人からお話を聞くことができ、自分も何か行動してみたいと思うことができました。

【第三分科会セッション8】 市民の参加を促す、お金の仕組み。~へぇーって言いたくなるファンドレイジングのお話~

ゲスト:久保匠氏(ソーシャルセクターパートナー・すくらむ)

 ファンドレイジングとは社会課題の解決の際、費用の受益者負担の適用が難しい場合などに、ほかの社会の共感を生み出して活動の資金調達に繫げる行為のことです。そのため資金を得るだけではなく、より良い課題解決の仕組みづくりが重要視されているどの目的にも通用する方法は存在せず、活動の規模や地域などに合わせた戦略を考えていくことが重要です。金銭面だけでなく、活動を進めるうえでボランティアなどの実務面の協力を募るのも重要である。従来のビジネスとの違いは市民の参加を呼びかけ、大きな儲けにはつながらずとも小さな需要を拾って新しい市場を創造していく点があります。以上のような話をお聞きした後はワークでそれぞれのファンドレイジングのアイデアを話し合いました。

【第三分科会セッション9】コーディネーターの本質座談会~ナトコ映画を社会教育の人たちとともに~

ゲスト:社会教育大好き公務員のみなさん

 北海道で活躍する5名の公務員の方々に、戦後の占領期に日本人の啓蒙と民主化を図るために上映された「ナトコ映画」を見ながらお話を伺いました。公民館を題材とした映画で、当時の公民館は町民の苦悩を解決するためにとても大きな役割をもっており、情報が比較的どこでも手にできる時代になった現代は、想いを持っていても引き出す人がいないという現状が見えてきました。ここにコーディネーターの重要性を感じるとともに、様々な世代や意見の間に入ることの難しさや葛藤もあることを語ってくださいました。

【第四分科会セッション10】 市民の声をG7へ〜「まずは、G7って何?」からはじめてみよう〜

ゲスト:有坂美紀氏(Co. DESIGN 代表 )
堀内葵氏(G7市民社会コアリション2023幹事・共同事務局/国際協力NGOセンター(JANIC)シニアアドボカシーオフィサー)

 2023年4月15日と16日の二日間札幌市ではG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合が行われます。G7では首脳会合の他にも、7つのエンゲージメントグループが各国の首相やシェルパに政策提言を行います。その中の一つであるC7(Civil Society 7)のお話を堀内さんにお聞きしました。また、札幌で大臣会合が行われるに際して、札幌の市民団体はどのような行動をしているのかを有坂さんにお聞きしました。G7では政府とそれ以外の人との対話の場が用意されており、世界中の市民社会が参加しています。G7が日本で開催されることによる社会への影響のみならず、その中身にも注目するきっかけになりました。

【第四分科会セッション11】 丁寧に取材し、まとめて、伝える。編集に関わる人の裏側から学ぶ伝えるポイント

ゲスト:水谷幸男/乾祐綺氏(編集者、写真家)

 聞き上手な一面を持つ自分を知り、編集者として活動し始めた水谷さん。写真家としては乾祐綺として活躍している。過去の葛藤、「情報は大事、ストーリーはもっと大事」という想いなど水谷さんの人生についてや、相手の空気感も共有する文章を作成するポイントについてお聞きしました。「自分が伝えたいことも大事だが、相手が伝えたいことを文章にする方が伝わる」、「インタビューのテープは自分でちゃんと聞いて文字起こしをすると取材の時とは違う意味に見える言葉も出てくる」などを聞き、人や人の想いを伝えるコツについて学べる機会となりました。

【第四分科会セッション12】 社会課題と自分の人生を重ねる20代のライフスタイルと社会課題との付き合い方

ゲスト:川上純希氏(NPO法人「飛んでけ!車いす」の会学生スタッフ)
佐々木昭(NPO法人ezorock ボランティアスタッフ)
久保匠氏(NPO法人北海道NPOサポートセンター 事務局)
コーディネーター:水谷あゆみ(NPO法人ezorock)

学生スタッフ、ボランティアスタッフ、NPO職員とそれぞれの立場からNPOと関わるようになったきっかけやその経緯に関するお話を聞きながら、それぞれの人生や価値観が垣間見えるようなセッションとなりました。参加者の方からも積極的な質問、感想があり関わり方の形やその考え方などより内容が深まりました。

クロージングセッション

二日間の分科会の交流を代表からと参加者の交流という形で行いました。自分の参加した分科会はもちろん参加できなかった分科会のことも知ることができ、魅力や学びを共有できました。そして、GREENDAY2023を最後に締めくくるのは今後に向けた個人の宣言。全員がおのおのの想いをA4の紙に書きだしました。個性あふれる宣言で今年の皆さんの活躍が楽しみになりました。