[RSRオーガニックファーム]作物を考えた畑づくり

5月15日(土)にオーガニックファームチームのもえ、ひかるの2人で、3つの畑作業をしてきました。
その作業内容は、「にんにくの追肥」「とまと・さつまいものマルチ張り」「たまねぎの定植」です。実はこの子たちは去年の今頃には無かった、新しい顔ぶれなんです。

オーガニックファームでは、去年のじゃがいも・すいか・ピュアホワイト(とうきび)、大根の4作物から、
なんと「12作物」へと育てる作物を増やしました。ちなみに12作物は、上で出た4作物に加え、とまと・長ねぎ・たまねぎ・さつまいも・にんじん・枝豆・にんにく・大根・白菜です。
ではなぜ今年からこんなにもたくさんの作物を作ることにしたのか、をお答えしましょう。

理由は2つあります。
1つは作物の「旬」というものを実感したいから。
私たちがスーパーへ行った際に店頭で並んでいる作物は価格の上下はあるものの、年中買えるものばかりです。いつでも手に入り便利になったという良い面もあれば、旬という感覚が薄くなってしまった、という悪い面もできてしまいました。

オーガニックファームチームでは、この作物の「旬」ということを自分たちが作ることで実感し、それをみなさんに伝えられたらなと思っています。ですから年間を通じて、旬を実感できる畑づくりがしたかったのです。
12作物植えるもうひとつの理由は、「土づくり」に必要だからです。
私たちはよく、「この作物がほしいから」という理由で作物を作りがちです。しかし、本来あるべき姿は、将来もずっとおいしい作物がとれる畑であるということではないでしょうか。
自分たちが作りたい特定の作物をずっと作り続けることは、その作物に必要となる栄養分だけが無くなった状態の土を作るということです。それをずっと続けたら、その土は痩せこけ、良い土では無くなるでしょう。
空気中の窒素という栄養分を土に入れるために、枝豆。土を深く耕すためにイネ科の作物。土をより良くする工夫がたくさんあります。
土づくりという観点で考えると、もうひとつ考えたことがあります。それは、使える範囲で最大限、有効利用するということです。つまり農薬や化学肥料に頼らないために、作物どうしの相性や特性もしっかり考えるのです。
例えば、ねぎのにおいは虫を寄せ付けにくいので、虫がつきやすいとまとと一緒に植える。じゃがいもは大根と相性が良いので、じゃがいもの後に大根を植える。
こうやって土づくりのことを考え始めると、自然と作物の種類が増えていきます。これが今年12種類の作物を植える理由です。

この12作物を決め、各作物の区画を決めることも初めてのことばかりで、とても苦戦しました。
太陽の方向、作物の性質と他の作物の相性、収量、1年間で必要となる作業、通路など、たくさんのことを考慮しながらああでもない、こうでもないと何度も何度もチームみんなで確認し合いました。
今年のRSRオーガニックファーム畑は、去年よりもさらメンバーにとって、とても思い入れがある畑となりました。

前振りが長くなりましたが、作業についてこれから書いていきます。

まず、にんにくの追肥についてです。にんにくは、去年の10月中旬に、にんにくのりん片を植え越冬した作物なのです
が、冬をしっかり耐え抜いたおかげか、春を思いっきり楽しむように青々とした葉を茂らしています。
にんにくの目まぐるしい成長の変化については前回の5月9日(日)に行った畑作業の記事に動画が載せてあるので、作業内容と一緒にぜひご覧ください。
(“芽”にはさやかにみえぬども→コチラ

今回は、このにんにくに肥料を加えてより元気なにんにくができるように環境を整えてあげました。
肥料と簡単に書きましたが、私たちは「オーガニック」ファームチームですので、「化学」肥料は使えません。自然のもので肥料になるもの。「ぼかし」という油カス、米ぬか、鶏糞、魚カス、骨粉などの有機肥料を発酵させたものを使います。
このぼかしをスコップで、にんにくの苗の周りに薄く丁寧にまいて、追肥作業は完了です。
さあ次の作業へ行こう、と思っていたらもうひとつ作業がありました。
それは、ぼかしをかけたその上に籾殻(もみがら)をかけてあげるという作業です。にんにくの周りの雑草をとったことで、地表が乾燥しやすくなることを防ぐために行う作業なのです。ちなみに、このもみがらは、冬に堆肥へと土に返っていきます。
ひかるがこの作業中にボソっと自然に返っていくんやなーと言葉に出したとき、私はスーッと「循環」って言葉が頭に浮かびました。土に戻っていくって大切なんだなと実感できた気がします。

次に行った作業は、前々回の5月1日(土)にも苦戦した「マルチ張り」です。ちなみに前々回は、ピュアホワイト(とうきび)とすいかのマルチ張りでしたが、今回は「とまと・さつまいも」のマルチ張りです。
前回とは比べものにならない人数の少なさですが、2人という人数でも満足できるマルチをつくることができました。作業をしていて感じることなのですが、知らず知らずのうちに作業を「終わらせる」ことをゴールとしてしまいがちです。そういうときはちょっと立ち止まってみましょう。

そもそも何でマルチを張るという作業をするのか?

マルチ張りは、地温を高め地面の水分を適度に保持するために必要な作業です。そしてその作業をする理由は、とまと・さつまいもという「作物が成長しやすい環境を作る」ため。
こう考えると幅が狭かったり、曲がったりしたマルチではいけない。早く終わらせるということは大切だけど、もう一度やり直すのでは意味がありません。なぜその作業があるのか、そしてその作業が出来上がった景色はどんな姿なのか。ちょっとイメージしてみようと思いました。

そして今回最後の作業になりました。たまねぎ定植です。
北海道では雪が降るので、たまねぎの苗は5月中旬に植え、10月中旬ごろに収穫します。
たまねぎを栽培することは初めてで、どう植えていいのか最初は戸惑いました。しかし、とても簡単でした。列と列の間(条間)は40cmで、株間は15cm。
指で穴をあけ、たまねぎの苗をその穴にいれ、土をかぶせてあげるだけで作業は完了。
オーガニックファームのアドバイザー小林卓也さん(以下はるきちさん)と一緒に植えたのですが、ひかるが「これでええんか?」と驚くほど、はるきちさんのたまねぎの植え方は早かったです。たまねぎの生命力はとても強いのだそうです。

作物が12種類となり、苗を植えるのか種を直播き(じかまき)するのか、マルチが必要かどうか、いつまでにどの作業をするのか、などなど考えることがとても増えました。これを考えてなかった、どうしよう。となることも多々あります。
しかし、今回はとまととさつまいもとにんにく、次回はすいかとピュアホワイトなど、毎回作業が違うということはとてもわくわくさせられます。

人の勝手ではなく、作物が育ちやすい環境を一番に考えてあげる。
そうするからこそ、毎回作業が違うのでしょうね。
さて次回はどんな記事になるのでしょうか。次回もお楽しみに。

文章:福澤萌(もえ)