[RSRオーガニックファーム]生ごみの循環の集大成

kanban_1

2009年8月14日(金)〜16日(月)の“RISING SUN”までの3日間、オーガニックファームチームはRISING SUN ROCK FESTIVAL 2009 in EZO(以下RSR09)内のオルタナティブエリアで「もうひとつの食」というテーマでブースを出しました。

RSRの会場でどんなことをしたかと言うと、大まかに分けて3つあります。
1つ目は『じゃがいも配布 』です。
私たちオーガニックファームチームは、RSRから出た生ごみを堆肥化して土に戻し、その土からじゃがいもを作っています。
そして、その作物を私たちの想いと一緒に再びRSR会場へ。オーガニックファームが考える「循環」が完成します。
RSR08から1年、やっと「生ごみ」が「じゃがいも」となってRSR09に戻ってきました。

今回は紙芝居を使って、オーガニックファームが行っている活動の他、作物は自然からできていて人間の思いどおりに進まないこと、リサイクルされるから生ごみを出して良いわけではなく、減らす努力をすることが必要なんだということをじゃがいも配布の前に伝えました。

じゃがいもを食べる時、いつも私が伝えることがあります。それは「いただきます」の意味です。
皆さんはいただきますの意味を知っていますか?作ってくれた人への感謝?それとも自然の恵みへの感謝?
実は「命をいただきます。」という食べ物自体への感謝を表します。
私たちは口から食べ物の命をいただいているからこそ生きられている。
オーガニックファームに関わって、私が強く意識するようになった言葉です。
生ごみを堆肥化することの大変さ、作物を育てる難しさ、自然の大切さ、そして命への感謝の気持ち、たくさんの想いをこの1年で得たからこそ、私はRSRでじゃがいも300個を無事に配布することができました。

090816_2

RSR09では、上のじゃがいも配布の他に2つ目、3つ目として『畑を会場に再現』と『収穫体験』も行いました。
ezorockのオーガニックファームチームが行っている1年の循環を体感できるよう、
RSRの会場に畑を再現して、その作物をRSRの来場者と一緒に収穫したい。
最後の集大成であるじゃがいもを食べるだけじゃなく、
作物を畑から収穫するというところから循環に関わって欲しい。
そう思い今年の新しい取り組みとして上の2つを行いました。
畑に再現したものは、ピュアホワイト(とうきび)、じゃがいも、枝豆の3つです。
そして収穫体験したものは、じゃがいもだけです。
なぜピュアホワイトと枝豆が収穫体験できなかったのか。
それは枝豆が2日間の間にしおれてしまったからと、6、7月の天候が悪くてピュアホワイトが収穫できる状態まで育たなかったからです。
実はオーガニックファームでは今年新しい取り組みとして「すいか割り」もしようと考えていました。
しかし、ピュアホワイト同様、天候が悪かったために気温と日照が思うようにならず、RSR09に収穫できるまでになりませんでした。
RSR09の来場者にすいかを届けられない。そう考えてRSR09前はとてもがっかりし、失敗した自分に失望していたことを覚えています。
しかし逆にこの失敗の理由を隠すのではなく、正直にRSR来場者に伝えるべきだと考え、
作物は「人の勝手」ではなく、「自然の勝手」に合わせているのだと、収穫体験の際に参加者に伝え続けました。
参加してくださった来場者の方からは、作物が普通にある「当たり前」に感謝したいとか、収穫だけではなく畑へ実際に行ってみたいとか、また来年のRSR10 でねとか、たくさんの素敵な言葉をいただきました。
野菜があることは当たり前だけど、本当に大切なもの。
RSRの会場で皆さんとじゃがいもを収穫しているときにしみじみと感じた気持ちです。

syuukaku_1

この生ごみを循環させる活動は2007年のRSRの生ごみから、環境NGO ezorockのオーガニックファームチームが担当となって活動しています。
ということは2009年のRSRでオーガニックファームチームは2歳になります。
チームメンバーと共に農業のことに始まり、食のこと、環境のこと、人とのつながりまで、たくさんの大切なことを感じて、たくさん成長してきました。
2010年のRSRまでの1年間は、どういう1年になるのでしょうか。
これからの1年がオーガニックファームにとって、そしてあなたにとって、素敵な1年間でありますように。
これからもオーガニックファームチームは頑張っていきますので、どうぞ応援よろしくお願いします!
それではまたRSR10で。

文章:福澤萌(もえ)