[RSRオーガニックファーム]土と糠に守られる大根
11月1日(日)に収穫した250本の大根の内、184本を雪中大根にしました。さらに、1度目の収穫の時にとれた大根を17本干していたので、たくあん漬けも行いました。
昨年は、RSRオーガニックファームにて雪中大根をしたのですが、今年は札幌市内にあるezorock代表の草野宅の庭で行いました。
”雪中”といいますが、実際には土の中に大根を埋めます。大根を埋めた土の上に雪があるので”土中雪かぶり大根”とでも呼んだほうが正確かもしれません。
まぁそれはさておき作業に入ります。横2m×縦4mほどの範囲を、30cmほどの深さで掘り進んでいきます。2人が掘り進み、2人は大根を埋め、1人は大根を車から運んでくるといった役割分担により、1時間ほどで作業は終了しました。
こう書くと簡単そうに見えますが、そんなことはありません。土を掘り返すにしても、大根がうまく埋まるように微調整をしつつ土を掘り、削っていきます。雪かきになれた北海道人なら体力的に余裕だろうと思っていたのですが、情けないことに、体のなまった若者にはかなりの重労働でした。
次は、掘り進んだ所に大根を埋めていきます。横2mの範囲に10本ずつ埋めていきました。大根を縦にして埋めることで、自然に近い状況にし、大根の体力浪費を抑えます。横にしてしまうと大根は縦に伸びようとして力を浪費してしまうのです。なので、普段大根を保存するにしても横にしておくより、縦にした方が大根の持ちが良いのです。
とはいえ、冷蔵庫などで長期保存することは鮮度的にも良くないので、早めに食べるに越したことはありません。さらに、今回雪中大根にした184本の大根は全て葉を切り落としてありますが、これも鮮度を保つために必要なことなのです。葉が付いたままだと、葉から腐っていってしまうのです。
そうこうしている内に、大根を10本×18列ほど埋め終わり、最後に上から土をかけて、完全に土の中に埋めました。このまま最長1か月ほど、収穫した時の鮮度を保ちつつ保存することが可能です。この雪中大根は、私たちの気持ちも込めて、販売していく予定です。
この日は、雪中大根ともう一つ、たくあん漬けも行っていました。またまた会場は草野宅です。予め干しておいた大根17本を2斗(36L)の大きさの樽に漬けました。
まず、たくあん漬けの元となる米ぬかに塩ととうがらしを混ぜていきます。17本の大根分なので、相当な量になりますが、今回はたくあん漬けのベテランに漬け方の指導をしていただいたので、ほぼ目分量で混ぜていきました。なので、正確な分量は分からないのですが、一般的に、大根20本あたり、米ぬかが 1kg、塩が400g、砂糖が1カップほどあれば十分なようです。
次は、樽の中に隙間なく大根を敷き詰めていきます。樽は丸型なので、一苦労です。大根の形や大きさは一様ではないので、大きいものはこっち、小さいものはこっちと四苦八苦しながら、最後は力業で詰め込みました。途中、先ほど混ぜた米ぬかたちを大根とミルフィーユ状になるように振りかけていきました。大根を樽の一面分敷き詰めては米ぬかを振りかける、その上に大根を敷き詰めてまた米ぬかを振りかけるといったようにしました。
最後に、一番上に米ぬかをふりかけ、大根の葉を敷き詰めました。袋の口を閉じ、内蓋をして重りをのせて完成です。この樽は草野家の地下に保存しておきます。このたくあんは、1ヶ月ほどで食べられるようになります。
たくあんとして保存食にすると、一般的に3ヶ月も持つようになるようです。
冷蔵庫も使わずに大根を長い間おいしく食べられるのは、保存食のすばらしいところですね。
どんな味に漬かるのか今から楽しみです。
文章:用松 連(れん)